企業経営をしていると、資金難に直面することがあります。とくに資金力・信用力に乏しい中小零細企業は、資金繰りが悪化しやすく、たとえ帳簿上は売上・利益が出ていても、手元の資金がショートして倒産しそうになってしまうこともよくあります。当座の資金を調達するには、銀行などの金融機関からお金を貸してもらうのが一般的ですが、最近は銀行もなかなかお金を貸してくれませんし、融資は審査に時間がかかるというデメリットもあり、いざという時に役に立ちません。そこで注目されているのが、売掛金現金化という手法です。

これは保有している売掛金を売却して現金を調達するという方法で、ファクタリングなどと呼ばれることが多いです。売掛金現金化のいいところは、スピーディーに資金調達ができることです。審査が融資ほど厳しくないので、最短なら1日で現金化することもできます。ふつうは3~4日くらいかかりますが、それでも銀行融資の審査に比べればかなり早い方です。

ただ、売掛金現金化には2社間と3社間で行うものがあり、2社間で行う場合は審査が早いですが、3社間の場合は審査にちょっと時間がかかってしまいます。スピード重視でいきたいなら2社間ファクタリングがおすすめですが、3社間よりも手数料が高くなってしまいがちです。ちなみに、2社間と3社間の違いは、売掛先の会社の同意を得るかどうかです。同意を得ずに売掛金現金化をするのが2社間で、同意を得て行うのが3社間ファクタリングになります。